今日の全校朝会は,教頭先生が担当されました。
まだ,幼かったころの先生とおじいちゃんとの思い出話・・・。
でも奥が深いお話でした。
教頭先生のおじいちゃんは片方の足が太ももから無くて,義足を履いていらっしゃったそうです。
ある日,幼い教頭先生はおじいちゃんと銭湯に行くことになりました。

脱衣所で服を脱いでお風呂場に入ろうとしたおじいちゃんの姿を見る周囲の人たち。その視線にものすごくショックを受けた先生は,何もできず,何も言えず,ただその場に立ち尽くしてしまい,つい
「恥ずかしい」
と思ってしまったそうです。おじいちゃんは,そんな先生の気持ちを察したのか,何も言わずにそっと手を握ってくれました。聞いていて,胸がいっぱいになりました。

教頭先生の話は続きます。
「でも今思うと,恥ずかしいと思った自分が恥ずかしかった」,と話されました。そのことがずっと頭から離れないのだと・・・。子供たちは,ものすごく真剣な眼差しで話を聞いていました。
子供のころの思い出は,大人になってから消えるかもなんて思うかもしれませんが,「なぜ,おじいちゃんに声をかけてあげられなかったんだろう。」「なぜ,おじいちゃんのそばでいっしょに笑ってお風呂に入れなかったんだろう。」というような深い後悔の思いは,心の奥底にずっと残り続けるものなのです。
では,どうすればよかったのか,実際に行動に移すためには,どんな気持が大切なのか,子供たちだけでなく,私たちも真剣に考える機会となりました。