7月10日にぢろの会の皆様をお迎えして,おはなし会を実施しました。
今回のおはなし会には,二つの大きなねらいがありました。
〇戦争を体験された方の話を聞かせることで,子供たちに平和の尊さについて考えさせる。
〇 種子島弁で語るお話を聞かせることで,種子島弁への興味関心を高め,地域に伝わるお話の世界も味わわせる。
まず,代表の鮫島京子さんから種子島のことばで「めっかりもうさん」の意味を教えてたいただきました。「こんにちは」という意味です。
次に,下村タミ子先生から,戦争の話を聞きました。下村先生は,今から40年ほど前に上西小学校に勤務していらっしゃった先生です。90歳を超えていらっしゃいますが,子供たちのためならと暑い中,お話を聞かせてくださいました。
先生直筆の絵を示しながら,戦時中学童疎開が行われた理由や当時の状況について詳しく話してくださいました。
「小学校2年生の子供たちも疎開したんだよ。あなたたちも疎開先へ行く?」と尋ねると,2年生の子供たちは大きく首を振りながら「いやだ。」と答えていました。
食べ物がなかったり,のみやしらみが多くて大変だったりしたことも教えてくださいました。
お話の終わりに,「8月はみんなにとって夏休みで楽しい季節かもしれないけれど,戦争があったことを絶対に忘れてはいけないよ。昔の人たちの苦労があって,今の平和な世の中かあるんだよ。」と話されました。
低学年には,難しいことばもありましたが,子供たちはとても集中してお話を聞いていました。実際に体験された方のお話には,なんとも表現しがたい力が宿っておりその力に圧倒されっぱなしでした。
続いて,鎌田さんと鮫島さんによる紙芝居をみました。「川太郎の日魚」と「くらげの骨」という種子島の民話です。こちらも手作りの紙芝居で,方言が心地よい素晴らしい内容でした。
最後は,「方言カードで遊ぼう!」と題して,方言をつなげて文章を作るゲームをしました。知っていることばもあればそうでないものも。それがまたいいのです。
あっぽーらんどの「あっぽ~」って遊ぼうという意味だったの?「おじい,おばあ」「あばよ」とか聞いたことあると嬉しそうに話す子供もいました。
カードを並べて文章ができたら,発表タイム。
活動の最後は質問タイム。子供たちの質問に身振り手振りを入れながら一生懸命話してくださいました。
あっという間に時間が来ました。来月は8月。終戦から76年目の夏を迎えます。